木造普賢菩薩騎象像
大倉集古館に所蔵される国宝。 六牙白象に乗る普賢菩薩を表した平安時代後期の仏像であり、優美な院政期彫刻を代表する作品として知られる。
概要
大倉集古館所蔵の木造普賢菩薩騎象像は、国宝に指定されている木造彫刻である。 六牙白象に乗る普賢菩薩を表し、平安時代後期を代表する優美な仏像として知られる。 東京都内に所在する数少ない国宝仏像の一つである。
基本情報
| 正式名称 | 木造普賢菩薩騎象像 |
|---|---|
| 所蔵 | 大倉集古館 |
| 所在地 | 東京都港区虎ノ門二丁目10-3 |
| 時代 | 平安時代後期(12世紀頃) |
| 文化財指定 | 国宝 |
| 大分類 | 菩薩 |
| 詳細分類 | 普賢菩薩 |
| 材質 | 木造(ヒノキ材・割矧造) |
| 像高 | 菩薩像高 約50cm |
| 総高 | 白象・台座を含め約1m超 |
| 形式 | 騎象像 |
普賢菩薩とは
普賢菩薩は文殊菩薩と並ぶ大乗仏教を代表する菩薩である。 文殊菩薩が智慧を象徴するのに対し、普賢菩薩は修行と実践を象徴するとされる。
多くの場合、六本の牙を持つ白象に乗る姿で表される。 六牙白象は普賢菩薩の象徴として広く知られる。
『華厳経』では釈迦如来を中心として文殊菩薩とともに登場し、華厳思想を象徴する重要な存在として信仰されてきた。
歴史
本像の制作年代は平安時代後期、12世紀頃と考えられている。 院政期に制作された仏像とみられ、当時の貴族文化を反映した優美な造形を示している。
本像がどの寺院に伝来したものであったかは明らかではない。 現在知られている資料では、近代に大倉喜八郎の収集品となり、大倉集古館に伝えられた。
関東大震災などを経ながらも保存され、現在まで良好な状態で伝来している。 東京都内に所在する数少ない国宝仏像として知られている。
評価
木造普賢菩薩騎象像は、平安時代後期彫刻を代表する作例の一つである。
穏やかな顔立ち、流麗な衣文表現、均整の取れた身体表現には院政期彫刻の特色がよく表れている。
六牙白象の上に結跏趺坐する普賢菩薩の姿は調和が取れており、普賢菩薩騎象像の優れた作例として高く評価されている。
なぜ国宝に指定されたのか
平安時代後期の仏像彫刻を代表する作品であり、優美な造形と高い保存状態を兼ね備えている。
また、普賢菩薩騎象像の優品として美術史上の価値が高く、国宝に指定されている。
見どころ
六牙白象
六本の牙を持つ白象に乗る姿で表される。 普賢菩薩を象徴する伝統的な表現である。
優美な普賢菩薩像
穏やかな顔立ちと流麗な衣文表現には院政期彫刻の特色が見られる。
白象との一体感
白象と普賢菩薩が一体となった安定感ある構成に注目したい。
華厳経の世界
普賢菩薩は文殊菩薩と対になる存在であり、『華厳経』の世界観を象徴している。
鑑賞ポイント
- まず白象全体の姿から観察する。
- 六本の牙を確認する。
- 普賢菩薩の顔立ちと視線に注目する。
- 宝冠や装身具の細部を観察する。
- 象の耳や脚部の造形を見る。
- 菩薩と白象の構図の一体感を確認する。
- 文殊菩薩騎獅像との対比を意識する。
- 華厳経の世界観を思い浮かべながら鑑賞する。
拝観情報
| 所蔵館 | 大倉集古館 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都港区虎ノ門二丁目10-3 |
| 最寄駅 | 東京メトロ日比谷線・神谷町駅 |
| 公開 | 展示期間のみ公開 |
| 公式サイト | 大倉集古館公式サイト |
