不動院は広島市東区にある真言宗別格本山の寺院で、正式には「金剛山金剛院不動院」という。戦国時代には安芸国を治めた毛利氏の庇護を受け、中国地方有数の大寺院として発展した。現在は広島市内にありながら、原爆や戦災を免れた貴重な中世寺院として知られている。
不動院最大の見どころは国宝の金堂である。金堂は1540年に建立された禅宗様建築で、広島県内に現存する中世建築の最高峰の一つと評価されている。力強い屋根の線や整然とした木組みは圧倒的な存在感を放ち、戦国時代の建築技術の高さを今に伝えている。
境内に足を踏み入れると、広島市中心部に近い場所とは思えないほど静かな空気に包まれる。堂々たる金堂の前に立つと、毛利元就や毛利輝元の時代に栄えた安芸の歴史を身近に感じることができる。毛利氏は寺の整備や保護を進め、不動院を地域の重要な祈願所として位置付けた。
また、不動院には金堂以外にも楼門、鐘楼堂、仁王像など多くの文化財が伝えられている。広島城や原爆ドームが広島の近世・近代を象徴するなら、不動院は中世広島の歴史を伝える代表的な存在といえる。
春の新緑、夏の深い緑、秋の紅葉と四季の景色も美しく、境内全体が落ち着いた雰囲気を保っている。観光客で賑わう宮島の厳島神社とは対照的に、静かに歴史や建築を味わいたい人にとって理想的な場所である。
不動院は、戦国時代の毛利氏ゆかりの歴史と国宝建築を同時に体感できる寺院である。広島を訪れるなら、平和記念公園や宮島とともに、中世の広島を伝えるこの名刹にもぜひ足を運びたい。


文化財
国宝
建築物
金堂
重文
彫刻
薬師如来坐像
重文
建築物
楼門
重文
建築物
鐘楼


巡礼記録 (2026年6月)


基本情報
| 名称 | 新日山 安国寺 不動院(ふどういん) |
|---|---|
| 所在地 | 〒732-0068 広島県広島市東区牛田新町3-4-9 |
| 宗派 | 真言宗別格本山(広島県真言宗教団) |
| 本尊 | 薬師如来 |
| 電話番号 | 082-221-6923 |
| 拝観時間 | 9:00~16:00 |
| 拝観料 | 境内自由(無料) |
| 公式HP | https://fudoin-temple.jp/ https://fudoin-temple.jp/ |
| アクセス |
アストラムライン「不動院前駅」より徒歩約2分 JR広島駅から新白島駅経由でアクセス可 |
| 御朱印 | あり |
