賀茂別雷神神社 [京都市北区]

賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)は、京都市北区に鎮座する古社で、一般には上賀茂神社の名で広く知られている。賀茂御祖神社(下鴨神社)とともに賀茂信仰の中心を担い、京都最古級の神社として長い歴史を受け継いできた。主祭神は賀茂別雷大神で、厄除けや方除け、必勝の神として古くから篤い崇敬を集めている。

創建年代は不詳ながら、7世紀にはすでに有力な神社として存在していたと考えられており、平安京遷都以降は都の守護神として朝廷から特別な尊崇を受けた。毎年5月に行われる賀茂祭(葵祭)は、京都三大祭の一つとして知られ、千年以上にわたり受け継がれてきた伝統行事である。

境内に足を踏み入れると、まず目に飛び込むのが神社の象徴である立砂(たてずな)である。円錐形に盛られた二つの砂山は、神が降臨したと伝わる神山を表したもので、上賀茂神社ならではの神聖な景観をつくり出している。広々とした境内には清流が流れ、京都市内とは思えないほど穏やかで開放的な空気が漂う。

社殿の中心となる国宝・本殿と国宝・権殿は、神社建築史上極めて重要な建物である。現在の社殿は江戸時代の造営であるが、古代の建築様式を色濃く残し、「賀茂造」と呼ばれる独特の形式を今日に伝えている。簡潔でありながら気品に満ちたその姿は、日本神社建築の美しさを象徴する存在といえる。

また、上賀茂神社は1994年に世界文化遺産「古都京都の文化財」の構成資産として登録された。四季折々の自然に彩られる境内は、春の新緑、夏の青もみじ、秋の紅葉と、それぞれに異なる魅力を見せる。

千年以上にわたり京都の都を見守り続けてきた上賀茂神社は、歴史、信仰、自然が美しく調和した特別な場所である。華やかな観光名所とは異なる静かな風格を備え、京都の精神文化の原点に触れることのできる貴重な聖地なのである。

文化財

国宝 建築物 本殿
国宝 建築物 権殿
重文 建築物 楼門
重文 建築物 細殿
重文 建築物 中門(塀中門)
重文 建築物 東渡廊
重文 建築物 西渡廊
重文 建築物 透廊
重文 建築物 渡廊
重文 建築物 高倉殿

基本情報

名称 賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)
通称 上賀茂神社(かみがもじんじゃ)
所在地 京都府京都市北区上賀茂本山339
創建 創建年代不詳(7世紀以前とされる)
主祭神 賀茂別雷大神
社格 旧官幣大社・勅祭社
特徴 全国賀茂神社の中心社・賀茂祭(葵祭)で知られる古社
世界遺産 古都京都の文化財(構成資産)
国宝 本殿
権殿
重要文化財 楼門
細殿
中門(塀中門)
東渡廊
西渡廊
透廊
渡廊
高倉殿
御朱印 あり
拝観料 境内自由
駐車場 あり
アクセス 京都市営バス「上賀茂神社前」下車すぐ
公式HP https://www.kamigamojinja.jp/
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